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種類 : 邦画
製作年代 : 2010年代
ジャンル : ヒューマンドラマ
タイトル:天使のいる図書館
製作年・国:2017年 「天使のいる図書館」製作委員会
監督:ウエダアツシ
出演:小芝風花、横浜流星、森永悠希
評価:★☆
図書館で出会った老婦人との交流や、職場の上司・同僚職員らとの関係を通して成長していく新人図書館員の姿を描いたハートフルな、地域応援型のヒューマンドラマ。舞台は奈良県葛城(かつらぎ)地域。主人公は、東京の大学を出て地元の図書館に就職した若い女性(小芝風花)。全篇を通して、主人公の勤める図書館が主要な舞台となっている。彼女は、黒縁の大きなメガネをかけており、勉強熱心で、豊富な知識を持ち、合理的な思考を好むが、相手の気持ちを思いやることが苦手で、周囲からは「変人」「堅物」な人間と見られており、そんな自分に対して好きになれないでいる(利用者からの質問に対して、無表情で、ロボットのような受け答えをするのが笑えてしまう)。序盤、女子高生からの「レファレンスとは?」との質問に対して、レファレンス・サービスの定義を説明する場面や、女子高生や小さな女の子からの本の問い合わせに対して、あまり適切とは言えない回答をしてしまい、上司の女性から指導を受ける場面などがあり、図書館のレファレンス・サービスについて普及・啓蒙を図る映画にもなっている。老婦人(香川京子)が持っていた写真の場所を特定するのに、通常のサービスの範疇を越えて過剰な支援をしようとする場面もあるが、その体験を通して老婦人や老婦人をとりまく人々のことを深く知るようになり、主人公の人間的な成長へとつながっていく。上司の女性が主人公に「本を読む以外の目的で、図書館に来る人がいてもいいでしょう? ここは、地域の皆さんの憩いの場でもあるんだから」「この本はたった一冊でもたくさんの人が読んだ一冊なんよ。いろんな人のいろんな記憶が詰まってる。誰かにとっては大切な思い出の本かもしれないでしょう?」と言うセリフや、本の相談にきた青年(横浜流星)に「どんな方がどんな気持ちで読むのか、それに寄り添えばその方に合う本がわかる気がするんです。私たちの一番の喜びは、利用者の方と本とをつなぐことですから」と言うセリフが印象的。主人公の弟が「泣ける映画」だと言って、主人公に『ベルリン・天使の詩』のDVDを渡す場面も(この場面は、後の場面の伏線にもなっている)。図書館のロケ地は広稜町立図書館。エンドクレジットの「協力」には、日本図書館協会、学校図書館協議会の名前も挙げられている。<LCM#1636><EW><MC>
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