種類 : 洋画
製作年代 : 2010年代
ジャンル : その他

タイトル：ハロルドとリリアン　ハリウッド・ラブストーリー
原題：HAROLD AND LILLIAN: A HOLLYWOOD LOVE STORY
製作年・国：2015年米
監督：ダニエル・レイム
出演：ハロルド・マイケルソン、リリアン・マイケルソン、メル・ブルックス
評価：★★★

1950年代から2000年代まで、60年にわたり、数多くのハリウッド作品の絵コンテと映画リサーチを担当した夫婦を追ったドキュメンタリー。絵コンテ作家であった夫ハロルドの功績と二人の人生とともに、リサーチャー（リサーチ・ライブラリアン）としての妻リリアンの仕事にかかわるエピソードや仕事ぶり、夫の仕事への貢献などが、彼女自身、もしくはフランシス・フォード・コッポラ、ダニー・デビートなど二人と交流のあった映画人へのインタビューにより、語られている。彼女名義のライブラリー（注：リリアン・マイケルソン・リサーチ・ライブラリー。現在は美術監督組合に移転）や『屋根の上のバイオリン弾き』『ローズマリーの赤ちゃん』『フルメタル・ジャケット』など、彼女が担当した作品の映像も挿入されている。ダニエル・レイム監督は、二人を題材とした理由について、「映画製作における”小さな巨人”にスポットを当てたいと思いました。ハリウッドという巨大な映画産業の土台には彼らのような芸術家たちや職人たちの存在と心を宿した献身的な働きがあり、映画産業は変革を遂げつつも持続的に今日まで続いているということを伝えたかったのです。無名ではありますが彼らの人生こそハリウッドの知られざる物語なのです」と述べている。映画製作における時代考証・衣装などのリサーチの重要性やリサーチの拠点／人的交流の場としてのライブラリーの意義、リサーチ・ライブラリアンの仕事や働き甲斐などについて学ぶことのできる貴重な作品。