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新雪

種類 : 邦画
製作年代 : 1940年代
ジャンル : 恋愛

タイトル:新雪
製作年・国:1942年大映東京
監督:五所平之助
出演:水島道太郎、月丘夢路、山口勇
評価:★☆☆

藤澤桓夫による新聞連載小説の映画化。国民学校の青年教師を主人公に、女医と恩師の娘との淡い恋愛模様をさわやくに描く。京都帝大を定年で退いた著名な言語学者である博士(高山徳右衛門)の家を訪ねてくる門下生の男(井染四郎)は、ハイラル(注:旧満州にあった日本陸軍関東軍の重要な要塞都市。現在は内モンゴル自治区フルンボイル市の行政中心地)で図書館に勤めながら、古代満州語の研究をしている設定。主人公の教師(水島道太郎)が校庭で、子どもたちに台車を引っ張らせて、自分はその荷台に仰向けに寝転び読書する場面も。1942年10月1日に公開され、1960年代には2度、テレビドラマ化もされた。本作のフィルムは、日本国内では長らく失われた「幻のフィルム」とされていたが、1996年に、国立近代美術館フィルムセンター(現国立映画アーカイブ)の研究員により、ロシアの国立映画保管庫「ゴスフィルモフォンド」で奇跡的に発見された。オリジナルの124分のうち84分しか現存しておらず、一部の台詞やカットが失われているが、物語の筋は追える状態でDVD化もされている(図書館の仕事に関するセリフは、残念ながら現存する映像にはない)。国民学校のロケ地は神戸市東灘区の「高羽国民学校(現:神戸市立高羽小学校)」。<IKJA><評論1942.8>

追記:
シナリオでは、門下生の男(以下、男)が恩師を訪問した際、現在の図書館および研究者の仕事に関して、疑問を持ち始めている旨、恩師に自身の心情を吐露し、恩師から大喝される場面があるが、主人公の青年教師(水島道太郎)も述べているように、男のこの心情は、銃後にいる当時の日本人のそれを代弁したものと思われる(この部分の映像は、残念ながら現存していない)。また、本作では、その後、南方に赴くことになった男が、赴任先での仕事について、青年教師に「つまり、僕たちの事業は、現地の翻訳通弁その他、当面の仕事を担当する傍ら、南方言語の調査研究・整理をする訳なんですね」と説明する場面もある(この場面のセリフは、シナリオにはなく、演出で加えられたものと思われる)。

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